「思いっきり安いソーラー発電」とは?

快適な生活のために電気は欠かせません しかし地球温暖化の防止や電気料金の高騰のため 電気は節度を以て利用すべしともいわれます そこで地球温暖化の心配がなく思いっきり安い電気なら 心置きなく まさに湯水のように電気をつかって快適な生活をとことん追求できます ・・すこし言い過ぎましたが 要は電気を使うことは悪いことじゃないと念押ししたかったのです そしてストレスのない快適な生活をとことん追求することもしかりです 地球温暖化の心配がなく思いっきり安い電気・・ それは可能です 難易度は高いですがチャレンジすべきコトと思われます そのためには  地球温暖化の心配がない再エネ自家発電で電気をつくって貯湯や蓄熱や蓄電などのストック型の電気機器ですぐ使い切り  ストックされた熱や電気をあとで必要に応じて利用するのです  そして(自家発電設備+電気機器類)のセットのライフコストが最小になるようにシステム設計することで思いっきり安い電気を実現します 一気に書きましたが順に説明します 再エネにはソーラー発電 風力発電 水力発電などがありますが 生活環境での自家発電なのでいちばん安全 かつ運用や保守も楽なソーラー発電が適しています 自家発電にするのは電気料金の高騰と無縁だからです また系統と連系する必要がないので連系協議が必要ないし法改変の影響も受けにくいです 貯湯や蓄熱や蓄電などに電気機器を限定するのは これらの電気機器はお日様が出ているタイミングに合わせて動かせるのでソーラー発電でつくった電気の自家消費率を大幅に上げられるからです 実は熱需要は住宅のエネルギー消費の60%を占めるのでこれは道理にかなった選択です (自家発電設備+電気機器類)とくくったのには深い意味があります  現在の自家発電システムはたいていどんな電気機器を接続されても文句が出ないほど品質の良い安全な電力を提供するような設計をしています  これはたぶん自家発電設備の生い立ちがいざというときどんな電気機器が接続されても問題が起きてはならないことにあるのだと思いますが 特定の電気機器にしか電力供給しないならばそれほど高い性能は必要ありません  極論をいうとソーラー発電はパネルからのDC出力そのままでよい 電気を使う側で必要に応じて高品質化安全化して使えば良い ということだと思います  それによってシステム簡略化と設備小型化が図れますがその検討は(自家発電設備+電気機器類)のくくりでおこなう必要があるということです そのような (たぶん功罪ありそうな)自家発電設備と電気機器をパートナーと創出してゆく苦労のことを 冒頭で「難易度が高い」と言いました ライフコストとは機器導入+運用+保守+故障+廃棄に必要な費用なので 機器の構成を極力シンプルにして余計な手間がかからないようにします  ということで不要なものはすべてそぎ落とした「思いっきり安いソーラー発電」のご紹介に移ります ソーラーパネルと発電力測定ユニットのみで構成される独立型ソーラー発電 系統連系装置もインバーターも装備しないので・・

【特長】

導入・保守費が安い ほとんど故障しない 電力会社との連系協議が不要 DIYで設置や保守が可能 現在の発電力に見合った電力でヒートポンプなどの電気機器を稼働できますがDC出力なので電気機器はDC電源に対応している必要があります

思いっきり安いソーラー発電

【電気機器への要求仕様】

入力電圧のワイドレンジ:70~145V(300W クラスのシリコンパネル3 直の場合) 日射変動に連動して稼働:発電力測定ユニットと通信でハンドシェーク10ms の応答 時間で稼働率を変化できる アーク防止:消弧プラグを装備

実はこんな電気機器は見当たりません・・だから「思いっきり安いソーラー発電」はいまのところ絵に描いた餅です しかし再生エネルギーの社会実装が本格化するなかで 再生エネルギー関連機器の品揃えやDC給電のメリットを評価して参入する企業がいないとも限らないと思っています 現在主流の余剰買取り方式ソーラー発電と「思いっきり安いソーラー発電」の回路構成を比較しておきます 「思いっきり安いソーラー発電」のコンパクトさがわかります

余剰買取りソーラー発電には電気を売る(逆潮流といいます)ためのパワコンや計測機器や保安機器が必要です また国の認可や電力会社との連系協議が必要です その代わり電気機器の接続はシンプルです ソーラー発電を導入する前にコンセントに電気機器を接続していたそのままでソーラー発電の発電力で間に合うときにはソーラー発電の電気を使い 発電力では不足するときには商用電源を使ってくれます そして発電力に余剰があったときは電力会社に売れます ただし有事の際に停電したときはパワコンをいったん停止して自立運転モードにしたうえで 使いたい機器を自立運転コンセントに接続する必要があります

余剰買取りソーラー発電の回路構成

思いっきり安いソーラー発電の回路構成はシンプルです それは電気を売る必要が無いからです 系統からは一般の家電製品がコンセントに接続されているようにしか見えないので国の認可や電力会社との連系協議は不要です 電気機器の接続は たまに使う電子レンジのような機器は従来通りACコンセントに接続します そしてヒートポンプのように日射強度に連動して精一杯稼働させたい機器は思いっきり安いソーラー発電のDCコネクタに 冷蔵庫や生ゴミの乾燥粉砕機のように長く稼働している機器はインバーターを介して思いっきり安いソーラー発電に接続します 有事の際の操作はシンプルで 思いっきり安いソーラー発電が十分に発電していればそのまま稼働し続けます 発電力が不足したときはバッテリー充放電ユニットが自動的に放電して思いっきり安いソーラー発電に接続されている機器の稼働を継続します バッテリー残量を温存するため機器の電源スイッチをON/OFFして優先順をつけて利用して下さい 自家消費率ができるだけ高くなるように消費電力とパネル容量のバランスを設計できますが どうしても使い切れない電気はロスします しかし余った電気を@8円/kWhで電力会社に売るよりも電力会社から買うはずの電気をできるだけたくさんソーラーでまかなって@35円/kWhを節約するほうが得策と思えます

余剰買取りソーラー発電の回路構成

なぜこのように不思議なものを提唱するかというと  たとえば「皆がここちよい冷暖房」のヒートポンプを動かすにはこれで十分であり将来に向けての面倒が圧倒的に少ないからです  繰り返しになりますが・・  ・最小限の機材しか要らないので安い  ・故障しやすい機材がほとんどないからメーカーの保守期間が気にならない  ・電力会社との連系協議が不要で法令等の制度変更の影響を受けない  ・DIYで設置・保守可能・修理可能なので有事の際のレジリエンス強化の一助となる ということです 「思いっきり安いソーラー発電」の価値をまとめておきます

【この技術が解決しようとする課題】

電力会社の系統に連系し余剰売電できるソーラー発電の自家消費率は30%程度でかつ売電価格が低下しているので120~200万円の投資を25年程度かけて償却することになりパネル寿命が10~30年ということを考えると投資案件として成り立っていない 住宅へのさらなる浸透を目指すには収益モデルを再検討する必要がある また太陽光発電の予知できない不安定さの影響で太陽光発電事業者は出力抑制による事業収益の不安を抱えるだけでなく 大手発電事業者のベース電力や調整電力の運営を難しくしている そんな事情を考慮すると住宅の再エネは自家消費に限定すべきと思われる ちなみに工場への再エネ導入は以前から自家消費に限られている さらに現在住宅に普及しているソーラー発電システムは停電にそなえて自立運転を行えるがその際に利用できる電力が不明であり電気機器を接続してみないと利用の可否がわからない

【課題を解決するための手段】

自家消費に特化することで系統連系装置や各種の保護機能を不要とする 必要最小限のkW容量として屋根への取り付けをより簡易にする 現在の日射で発電可能な電力を知るための発電力測定機能と利用者へのガイダンス 変動する発電力に応じた稼働率で動く電気機器を拡充(ヒートポンプ等) ソーラーパネルからの直流出力をそのまま利用できるDC入力型電気機器 発電力が不足した場合に不足分を商用電力で補填し負荷の動作を継続するDCバス

【効果】

太陽光パネルと発電力測定回路のみの構成で導入・保守費が安く5年程度で償却できる 自家消費率が80%程度と高いため安定して設備投資回収を行える 過剰な電力インフラと調整を簡略化でき大手発電事業者や送電事業者の経営を安定させる 有事に際しても安定して電気機器を利用できる

章終わり

「思いっきり安い太陽光発電」で何が起こるか?

さて思いっきり安い太陽光発電でなにが起こるか ケース毎に考察します

放射冷暖房の電気代を思いっきり安くする

放射冷暖房の導入コストは13万円/坪といわれエアコンの10倍くらい高くなります 2人家族で延べ床面積15坪の家に住んでいるとして軽く150万円くらいの負担になります  ランニングコストとしても6万円/年くらいの電気代がかかります(この費用はエアコンも同様) 30年間で180万円 ・・コスト差が大きすぎてエアコンと同じ土俵に立てません そこで思いっきり安いソーラー発電の登場です  2kWのソーラーパネルはだいたい18万円 発電力測定ユニットおよびDCバスを2万円とすると合計20万円  シンプルな構造なので故障も少なくて安心です  放射冷暖房システムを蓄熱式で構成すると自家消費率が80%くらいは見込めるので20万円を0.8で割り戻して30年間で割り算するとランニング費用が出ますが 計算してみるとごくわずかです  結果 (導入費+30年間のランニング費用)の比較は  放射冷暖房≃普通のエアコン  となります これならエアコンと同じ土俵に立てそうです これが「思いっきり安い太陽光発電」の効果です いま住宅に普及している余剰買取りシステムは自家消費率30%程度で残り70%は安い価格で売電せざるを得ません  それに対して「思いっきり安いソーラー発電」は自家消費率80%を見込めます 余剰買取りシステムは最初の10年間は@20円/kWh換算その後は@8円/kWh換算の収益となります  対して「思いっきり安いソーラー発電」は30年間@35円/kWhの収益で計算するので上記の結論となるわけです ・・この計算には少しトリックがあって  いまのところ蓄熱式の放射冷暖房システムは発売されていない! ということと  実は放射冷暖房を余剰買取りソーラー発電で自家消費率を上げてシステム構成することもできるはずで  その場合にはオペレーションコストはイーブンとなりますが導入費は依然として差がありますしなにより故障がほぼ起こらないことは「思いっきり安いソーラー発電」の大きな強みです

高断熱住宅向け冷暖Podの電源に利用

高断熱住宅向け冷暖Podの電気代を大幅に削減します  →「皆がここちよい冷暖房」のコストダウンに関する記述をごらんください

納戸やパントリーを保冷庫に

家庭にかならずあるのは冷蔵庫 でも冷蔵庫に入りきらないものはいきなり室温放置していませんか?  納戸(ストックルーム)やパントリー(食品保管庫)を年間通じて室温マイナス5℃くらい制御しておけば野菜がいまより長期保存できるはずです  乾物やレトルト食品も安心してストックできます  チョコレートやカップ麺などのストックも夏の暑い日を気にせず行えます  マイナス5℃というのはそれくらいの温度差なら結露しにくいからです  米は高温保管に弱いといいますが今年驚いたのは買いだめしていた古米と備蓄米の袋に夏のうちにたくさんのノシメマダラメイガがわいてしまいました 未開封だったのに・・ このムシは20℃以上で活発に活動するようです  災害対応として食料や水のローリングストックが提唱されていて8日間の食料が必要との指針もあります  古いものから順に消費しては買い足すということなのでローリングの間隔が出来るだけ長くできるよう また期限切れ間近のものも安心して消費したいですね  衣類なども高温多湿は苦手なようです 保冷庫に電気代が掛かるのはちょっとね・・と言うかたも「思いっきり安いソーラー発電」なら許せますね

思いっきり安いソーラー発電 間取り図
思いっきり安いソーラー発電 パントリー

余剰買取りソーラー発電の自立運転時ガイダンス

余剰買取りソーラーは停電時にも自立運転で電気を使えますが いまの日射でどれだけの大きさの電力が使えるのかは分かりません  発電力測定ユニットで現在利用できる発電力をガイダンス表示しすると安心して電気機器を使えるようになります

住宅内配電のAC→DC転換を促す

住宅用電気器具はDC入力のほうがよいという意見があります 家庭の受電盤でAC→DC変換をして 家庭内はDC配電しておくとひとつひとつの電気機器でAC→DC変換を行う機器コストと電力変換ロスと機器温度上昇が抑えられます といってもAC前提にできあがっているインフラを変えてゆくのは大変で時間が掛かります 「思いっきり安いソーラー発電」はその入門編で ソーラー電力だけはDCでつかおう そのためにDC入力できる機器を増やしてゆこう・・ とすこしずつDC化を促すきっかけになります

思いっきり安いソーラー発電

家庭だけじゃありません 工場でも・・

工場の自家消費ソーラーの余剰発電力の有効利用

工場にはCO2削減義務が課せられているのでそのために自家消費ソーラー発電を導入しますが義務に見合った大きなソーラー発電を導入しても自家消費率は30~50%程度でそれ以上の発電力は余剰電力として捨てられます(企業は余剰電力を電力会社に売るのを禁止されていますので)  発電力測定ユニットで自家消費ソーラーの余剰電力を測定できるので その分の電力を火力ボイラの予熱や補助加熱に利用するのはいかがでしょう あるいは自家消費ソーラーを高額で導入するよりは例えば工場棟毎の冷暖房を「思いっきり安いソーラー発電」でまかなうのはいかがでしょう?コストも大幅に抑えられますしなにより 一括して大きな投資をせずとも今年は事務棟 来年は第一製造棟・・と効果を見ながら小刻みに進めてゆけます

工場への自家消費ソーラー段階的導入フロー:事務棟から製造棟への拡張イメージ

いまはやりのポータブル電源にも・・

オフグリッドソーラー発電の高機能化

「思いっきり安いソーラー発電」を応用すると 有事の際に商用電源が停電したときや キャンプなどで商用電源がない場所で日射の強さに連動した稼働率でDC家電を使えます   飲み水の蒸留  避難所の冷暖房  浄化槽の曝気  夜間の照明  テレビや情報機器 あるいはDC/ACインバーターを介して接続し一般のAC家電も利用できます その場合には発電力測定ユニットが表示するW(ワット)ガイダンスを参考にそれ未満の消費電力の家電を利用できます これまでの仮説に本当に価値があり実現可能なのか どれくらいの効果が期待できるのか実証実験を行いつつ改善してゆきます というわけで実証日誌に続きます・・

章終わり

実証日誌(思いっきり安いソーラー発電)